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わたし「認知症」だと
言われてしまいました
言われてしまいました
わたし「認知症」だと言われてしまいました
『わたし「認知症」だと言われてしまいました』という、なんとも衝撃的なタイトルをつけま
した。この将来を閉ざしてしまうようなタイトルですが、ここには、しっかりとわが身に起き
た事実を認識し、そして、諦めず覚悟をもって明日に向かって生きるという切実な願いが込め
られています。
そのための一助として、本書を役立ててください。
奥村典子・藤本直規 著 / 発行・株式会社ワールドプランニング
A5版72頁/定価 1,000円+税
著者・奥村典子・藤本直規のことば
ここには認知症を患った人たちの偽りのないこころの言葉が並んでいます。その言葉から,認知症とはなにか,認知症とどのように向き合えばよいのか,認知症に対するケアとはなにか,なにをすればよいのかを考えるひとつの要素としていただければ幸いと思っています。
また本書は,認知症であるといわれたご本人に読んでいただければと思い記させていただきましたが,是非,ご家族,そして介護に携わる人たちにも読んでいただきたいと思っています。
藤本クリニック 藤本直規・奥村典子
認知症の医療とケア
認知症の医療とケア
- ●もの忘れクリニックに続く道
認知症患者さんと家族を支える六つの力
医療の力/理にかなったケアの力/ケアスタッフの力
本人の力/家族の力/仲間の力 - ●認知症患者さんと家族への支援基地としてのクリニック
認知症患者さんの声が届く場所・介護する家族の思いがかなう場所 - ●もの忘れカフェという名の認知症ケア
自分でできて、仲間がいて、社会とつながっている
藤本直規・著/発行・クリエイツかもがわ
定価 2,310円
著者・藤本直規のことば
最近、出版しました拙著をご紹介します。クリニックの活動紹介と認知症医療とケアについての論考を試みたものです。
この本は、認知症の人たちへの《中核症状へのケア》について紹介したものであり、認知症のご本人の声が、これまでのように社会啓発でなく《認知症ケアのヒント》として取り上げられたものであり、また、《軽度から重度まで、若年から高齢者認知症患者さんへの認知症ケア》が、基本的には同じものであることを証明しています。いずれもわが国で初めてまとめたかたちで発表されたものと考えています。
高い質の認知症医療とケアは、目に見えないものに気づく“感性”とより良いサービスを目指す“志”、継続して学ばれた“知識”、人間の多様性を認める“柔軟さ”や限界を認める“謙虚さ”が必要です。
そんなことを心の片隅において、これからも外来とデイサービス のスタッフが 助け合いながら、医学的な根拠をベースに持ち、当事者の気持ちを聞きながら、必要なことに気づいたら、医療でもケアでも、できることにはどんなことにでも取り組もうと思っています。
藤本クリニック 藤本直規
すいせんのことば
何よりも好ましく共感するのは、本人が表す意味ある言葉「心の表現」、態度「心の向き」を見逃さず、そのもとにある意義「本人の心」にそって対応していることである。そこには常に前進的な創意工夫や反省改善を重ね、認知症という疾患をもちながらの安心・安住・安楽な暮らし方「望まれる生き方」が心がけられている。
本人グループでは、様々な人との交流を持ち、社会とつながる時間となっています。
続「認知症の医療とケア」
続「認知症の医療とケア」
- ●認知症ケアの章
根拠があって、具体的である - ●認知症ケアについての知識の章
中核症状へのケアはBPSDも防ぐ - ●本人の言葉の章
想いを言葉にするために - ●まとめの章
認知症ケアで大切なもの
藤本直規・奥村典子 著/発行:クリエイツかもがわ
A4版216頁/定価2,310円
著者・藤本直規のことば
最近出版しました拙著をご紹介します。2008年10月に上梓しました「認知症の医療とケア」に引き続き、クリニックの現在の活動紹介と認知症ケアについての論考を試みたものです。
本書は、「もの忘れカフェ2007」開始からの3年間に、さらに認知症の症状進行した人が、新たにデイサービスに加わった認知症の人と協力し合いながら、スタッフたちとも話し合ってつくり上げてきた、現在のクリニックの認知症ケアを紹介するためのものです。
具体的には、医学的な根拠と認知症の人自身の言葉(想い)に配慮すれば、年齢や重症度に関係なくあてはめられる認知症ケアの原則がある、ということをお伝えすることが、本書の第一の目的です。
そして、しっかりとした医療とケアのサポートを行うことで、認知症の人たちが可能性をあきらめずにがんばろうとする姿と、それでも残念ながら症状の進行により生活や意思の伝達が難しくなっても、身振り・手振り・眼差しなどの?言葉によらない言葉(非言語的コミュニケーション)?でそのときどきの自分の意志を伝えようとする姿、少しでも自分らしく生きていこうとする姿を紹介することが本書のもう一つの目的です。
本書が、認知症の人、その人たちを支える家族、認知症ケアに携わる人たちにとって、根拠があって具体的な認知症ケアをお伝えできるものとして、多くの人たちの手に届くことを、スタッフともども切に願っています。
藤本クリニック 藤本直規
すいせんのことば
エビデンスだけで人間の支援はできない。
熱い思いだけでは認知症に太刀打ちできない。
青年のような熱い思いと成熟した科学者の頭、夢見る心と生活者の現実感覚が一体となった藤本・奥村コンビに率いられて、「チーム・もの忘れカフェ」は、まだまだ「発展途上」!
認知症ケア
これならできる50のヒント
これならできる50のヒント
認知症ケアこれならできる50のヒント
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Part.1 食事編
●調味料のかけ過ぎは文字で伝える●鮮やかなランチョンマットを敷く●白いご飯に好みに応じて梅干し、ふりかけ、海苔の佃煮などでトッピング●食べ物と食器は同系色を避けてコントラストをつける 他 -
Part.2 排泄編
●排泄前のサインや言葉を見逃さない●「トイレ」「お手洗い」「便所」などトイレの表示をわかりやすくする●立ち位置や座る位置はテープなどを目印にする●衣類は気持ちをそらしてサッと下げる 他 -
Part.3 入浴編
●お風呂に行くことを伝え続ける●お湯やドライヤーの温風はまず手で確認してもらう●場合によってはシャワーから洗面器に変更する●下着をつけるまでは手早く、着替えはあえて崩して置くことも 他
奥村典子・藤本直規 著/発行:クリエイツかもがわ
A4版80頁/定価 本体2,000円+税
著者・奥村典子・藤本直規のことば
藤本クリニックの認知症対応型デイサービス「もの忘れカフェ」で行ってきた、認知症の人の気持ちに配慮し、認知機能障害に対する関わり方を工夫して、さまざまな環境にも注目しながら実践してきた認知症ケアのヒントを、わかりやすくイラストとともに紹介しようと考えました。
本書は、奥村看護師の提案で、三大介護と言われている「食事」、「入浴」、「排泄」についてのケアを紹介しています。毎日必要になるケアだからこそ、認知症の本人が、出来るだけ自分で出来たという達成感が得られるように、そして、認知症の人と密に関われる時間だからこそ、少しでも楽しい時間にかえることが出来るように、いくつかの工夫を目で見てわかるイラストで50のヒントとしてお示ししました。
本書は、ケアの解決方法を示したノウハウ本ではありません。まず目次のイラストで、みなさんが「食事」、「入浴」、「排泄」での困り事を見つけて頂くと、具体的な解決方法の50個のヒントが短い解説とイラストとで紹介してあります。ヒントですから、もし上手くいかなくても、解説編に書かれたそのケアの根拠を読んで、みなさんが議論し、ケアを展開して頂ければ、何らかの解決策に近づけのるのではないかと思います。50のヒントのイラストを見て解決策を見つけ、その後でケアの根拠を考えて頂くことにしました。こつこつとバットにボールを当てる方法です。少しでもケアが上手くいくことによって、認知症の人だけではなく、スタッフにとっても日々の関わりに楽しさが加われば良いと考えます。
ケアスタッフの皆さん!認知症のご本人とご家族のために、一緒に頑張りましょう。本書が、みなさんの日常のケアに少しでも生かされることになれば、望外の喜びです。
藤本クリニック 藤本直規
すいせんのことば
認知症の人と日常接する場合の「食事」、「入浴」、「排泄」の介護について「病気の視点」「人の気持ちの視点」「環境の視点」から、50のトピックスをあげイラストを用いてわかりやすく解説したユニークな良書である。
もの忘れカフェの作り方
~認知症、工夫次第でなんとかなる~
~認知症、工夫次第でなんとかなる~
もの忘れカフェの作り方 ~認知症、工夫次第でなんとかなる~
- ●第1章 もの忘れカフェができるまで ケアの根拠を模索して
- ●第2章 もの忘れカフェを作る 参加者の自主性に任せる
- ●第3章 もの忘れカフェが続く できなくなったことをできることへと変えていく
- ●第4章 もの忘れカフェの広がり 若年から高齢者まで、軽度から高度まで
- ●第5章 もう一つのもの忘れカフェ 就労支援
- ●第6章 エビデンスのあるケアを目指して もの忘れカフェの活動から
奥村典子・藤本直規 著/発行:株式会社 メディア・ケアプラス
A5版212頁/定価 本体2,000円+税
著者・奥村典子・藤本直規のことば
この本を出版しようと考えたのは、オレンジプランに「認知症カフェ」という項目が入り、全国いくつかの地域で、「カフェ」と言う名前がつけられた集まりが始まり、クリニックにもの忘れカフェの見学や取材の申し込みが続いたことがきっかけでした。
2004年に始められたもの忘れカフェは、前著、『認知症の医療とケア「もの忘れクリニック」「もの忘れカフェ」の挑戦』(クリエイツかもがわ:2008年)、『続認知症の医療とケア~根拠のあるケアを追い求めて~』(クリエイツかもがわ:2010年)では、もの忘れカフェの考え方や、その場に仲間とともに参加した認知症の人が、症状が進行する中で、どのように生活の「自立」と精神の「自律」を保とうとするかを本人目線で紹介すること、認知症という病気の症状とそれに対する根拠のあるケアの有り方などを紹介してきました。
今回のもの忘れカフェ第三弾『もの忘れカフェの作り方 ~認知症、工夫次第でなんとかなる~』は、二冊の本に書かせて頂いた内容をより身近に感じていただけるように、参加者にもっとも近い立場である奥村看護師の目線で、これまでの出来事の経過をさらに具体的に紹介し、医師である筆者が「藤本の回想」という形で説明するという構成にしました。
もの忘れカフェ第一期、もの忘れカフェ第二期、もの忘れcafe′2007と進化することで、若年・軽度認知症の人が、もの忘れカフェへ参加できるまでの間の「認知症カフェ」的な取り組みから、軽度から高度まで、若年から高齢者まで、すべての段階に人が参加できる『もの忘れカフェ』になっていく様子が、奥村の語りの中で解りやすく描かれています。
“若年認知症ケア”とか“軽度認知症ケア”という特別なケアがある訳ではなく、一人一人の「人」としての気持ちと、一人一人の「病気」の症状とに配慮しながら、「本人に聞いてみる」ことを忘れずに関わるという、認知症ケアにおける原点に立ち戻ればよいだけなのです。この本で、そのことを皆さんにお伝えできればと思います。
藤本クリニック 藤本直規
すいせんのことば
最近、認知症ケアには社会認知の視点が注目されています。藤本クリニックの「もの忘れカフェ」の達成しているポイントは、社会認知の維持と向上でした。それを参加者自身が自然に暮らしている中で達成しつつあることをみました。私にとってかけがえのない学びの体験でした。
認知症とともに
-家族が認知症になったら-[Withシリーズ]
-家族が認知症になったら-[Withシリーズ]
認知症とともに 家族が認知症になったら[Withシリーズ]
奥村典子・藤本直規 著/発行:クリエイツかもがわ
B5判 72頁/定価 1,404円(本体価格1,300円)
この本ではこれから先、誰もが直面するかも知れない場面を想定し、わかりやすいストーリー仕立てでページを展開しています。認知症とはどんな病気なのか、家族はどうかかわっていけばよいのか、介護保険サービスとはなど、ある家族の視点から 必要な時に必要な知識と注意点、アドバイスをまとめました。
認知症の人もきっと「いつまでも自分らしくいたい」と願っていることでしょう。家族の方々も「前向きに生活を大切にしたい」と願っているでしょう。本書がその二つの願いをかなえるきっかけになれば幸いです。
朝日新聞厚生文化事業団
若年認知症の人の“仕事の場づくり”Q&A
-支援の空白期間に挑む-
-支援の空白期間に挑む-
若年認知症の人の“仕事の場づくり”Q&A-支援の空白期間に挑む-
- ●藤本クリニックの「仕事の場」とは
- ●「仕事の場」と病気(認知症)との関係
- ●「仕事の場」の実際
- ●「仕事の場」に至る経過
- ●「仕事の場」の課題と展望
奥村典子・藤本直規 著/発行:クリエイツかもがわ
A5判 128頁/定価 1,944円(本体価格1,800円)
著者・奥村典子・藤本直規のことば
本書は、若年認知症の人たちの「仕事の場」についてQ&A方式で、なぜつくったのか、どうして運営しているのかなどを紹介したものです。
私たちも何もわからないまま始めましたが、振り返ればもう2年が過ぎています。この2年間を通じて強く思うのは、このような場所が各地にできること、必要な場だからこそ難しく考えずに早くつくるべき、ということでした。そのため、今回は手引き書として、すぐに活用していただくことを最優先にしました。
「支えること、支えられることの垣根をなくす」人びとの、交わりの風景を思い浮かべていただければ幸いです。
藤本クリニック 藤本直規